風と共に干からびる
更新状況とか日記
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うまがうまった(1)
中学の頃、僕は演劇部に在籍していました。

ちなみに高校時代は囲碁将棋部です。

まぁヒカルの碁を読んで碁にハマりだしただけ(ry



演劇部の部員は20人ほどで、当時中学1年生だった僕をいれて、男子はたったの5人でした。残りは全て女子生徒です。

こういう部活っていうのは、やはりか、男が重宝されるものです。

「KojiKojiく~ん、こっちで一緒に台本読みしようよ~」

「あ、ずるいー!KojiKoji君はあたしたちと練習するんだからー!」

「なによー、KojiKojiは渡さないわよー!」


といった、三流エロゲーのようなハーレム状況が本当に生まれてしまうのです。



この話を友人にすると、

「だからクスリはやめろって言っただろ!」

「ついに現実と漫画の区別も付かなくなったのか……」

などと言った暴言がえらいスピードで飛び交うのですが、ホントなのです!ウソじゃないんです!

まあ自分みたいな男がそんなこと言ってても、僕だったら100%信用しませんが。



そういうわけで、

劇をやる時に、王子様なる役があればすかさず

「KojiKoji君がやるのが良いと思いまーす!」



部活が終わって帰宅する時間になれば

「KojiKoji君、一人で帰るの?あの……良かったら一緒に帰らない?」



自己紹介の時に、好きな女の子のタイプは?と聞かれ、「優しい子かなぁ」と答えたら、

「キャー!私は優しいわよー!」「キエー!」



という、黄色い声が花を咲かせる幸せな学園生活だったのです。

繰り返すようですが、ウソじゃ(略





そして中学一年生の夏、学園祭の季節がやってまりました。

普段は台本読みと称して漫画ばっかり読んでる我らが演劇部ですが、この時ばかりは気合が入ります。
毎日遅くまで残って台本を選び、大道具や準備について考え、発声練習や腹筋に余念がなくなるのです。



夏休みに入り、ついに台本が『白雪姫』に決定しました。

よく言えば王道な、悪く言えばヒネリの無い選考ですが、演技によってはどんな劇にも化けそうな題材でもあります。

台本の次の課題は、配役です。

年功序列……ってわけでもないのでしょうが、2年生、3年生を中心に、推薦や立候補で次々に役が決められていきます。

最終的に残ったのは王子様とお姫様……!

主役も主役、肝心の要。

それまで盛んに自己主張して立候補していた先輩たちも、さすがに手が止まります。

僕のその時、この場を支配していた奇妙な沈黙に、初めて気が付きました。



みな一様に息を潜めて辺りをうかがっています。

これは……この空気は、殺気!

そう、まるでサバンナで獲物を狙うチーターのような!
使用後の避妊具を見て浮気を確かめる奥さんのような!
さとう珠緒を睨み付ける篠原涼子のような!
圧倒的殺気!

女子生徒の何人かが、無言の圧力という名の刃をかざし、辺りへ訴えかけています。
「お姫様の役は、誰にも渡さないわ!」……と!

外を見ると、それまでの晴天もどこへやら。雲がかげり、ポツリポツリと雨まで振ってきました。

……どうやら一雨来ることになりそうだな……。



真っ赤な血の雨がなぁーーー!





永遠にも続くかと思われた沈黙は、以外にも早く、ある女子生徒の挙手によって打ち破られることとなりました。

その子は、一年生にして演劇部一、ひいては学校内で一番かわいいのではないか!と噂されている程のカワイコチャンでした。

すると、餓えた狼のような殺気を放っていた先輩達も、その子ならしょうがないみたいな空気を出して、満場一致(たぶん)でその子が白雪姫に決定されたのです。



そうなると問題なのは王子様です。

白雪姫では、迂闊にも毒リンゴをかじった天然属性の白雪姫が、王子様のキスによって不死鳥のごとく復活をとげる……という有名なシーンがあります。

今回の劇では、本当にキスをするまでは行かなくても、観客側からは実際にしてるように見えるくらいまで顔を近づけあう、ということが決定しています。



今思えばそんなに大した事でもないですが、当時中学生だった僕にとっては、非常に胸高鳴るろまんてっくな展開だったわけなのです!

白雪姫が決まった安堵感もつかの間、今度は王子様役を巡って熾烈な争いを繰り広げることになりそうだ……!

ちなみに、僕はその時までまだ役が決まっていませんでした。
このまま誰かの手に王子様が渡ると、残った人たちは全員で黒子をやることになります。

黒事は、本番中真っ黒な服を着て大道具を出したり片付けたりする、演劇における文字通り影の主役です。
雑用とか言ったらいけません。



雑用か王子か。僕の命運を分ける、運命のひとときだったわけですが、いくらなんでも1年生に王子をやらせるって事はないだろうなぁ、と一人たかをくくっていました。

いたのですが……。

7年経った今でもこの時のことは忘れません。



「先生、王子様役はKojiKoji君がいいと思いまーす!」



なんと!同じく一年の、僕と仲のよい女子が手を上げて僕を推薦するではありませんか!

驚く僕をよそに、他の部員も、「うんうん、たしかに」「いいんじゃない、KojiKoji君で」などと相槌を重ねていきます。



おいおいマジかよ冗談だろ!?



「じゃあ、KojiKoji君で決定ねー」



白雪姫を取られてやる気のなくなった先輩が、『王子様役 KojiKoji』と、黒板に大きく書き出しました。

パチパチパチパチ…拍手が響きます。



「じゃあ役の決まってない人はみんな黒子ねー。台本のコピーをするから、役が決まってる人はとりあえずこっちに来てねー」



ま、まじかよ!ホントに僕が王子様かよ!



しかも相手は格好で一番かわいいと称される女の子……!



そして最後には……その子とのキスシーンも!







…………。

ククク……。どうやら来てしまったようだな、僕の時代が!

どうやらお客さん、あんたたちはみんな、学園祭の夜、レジェンドの生き証人になっちまうようだ。



ふっ。





ふはははははははははははははーー!











しかし、この時の僕はまだ、3ヵ月後の学祭にせまる、恐るべき魔の手の存在に、気づいてはいなかったのです……。







つづく
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この記事に対するコメント

毎回楽しく読ませていただいてます。次回楽しみです。
【2007/02/06 17:29】 URL | 松の木C #- [ 編集]


いつもありがとうございます。
ネタ切れ用の日記で書いた時期が相当前なので文体が少しおかしいかもしれませんが今更なのでご容赦をw
今月は更新強化月間なのでお楽しみに!
【2007/02/07 00:18】 URL | Yasa & Kojikoji #- [ 編集]


 はじめまして。
 Age関係のサイトから飛んできました 通り魔と言います
久しぶりに爆笑して、楽しませてもらいました^^
次回の更新、楽しみにしています では、失礼しました
【2007/02/10 22:09】 URL | 通り魔 #- [ 編集]

通り魔さんへ
楽しんで頂けて光栄です。
段々と勢いが下り坂方向ですが気にしないでくださいw
今月の更新目標は後2回なのでお楽しみに!
【2007/02/16 00:45】 URL | Yasa & Koji #- [ 編集]


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